- 由緒
文治年中(西暦1185年~1189年)源義経が平泉に下向の際、従者の鈴木三郎重家という者が、老母の病を看病するため、郷里紀州(和歌山県)の藤代に居たが、義経をしたう余り、こっそり母をすててその跡を追って、此の地に来た。ところが、眺めが非常によく、鳥がたくさんいて、何かふしぎな感じにうたれ、此の地が尊い場所の様に思えたので、本社と本社より西方一直線に、三町(約330メートル)毎に、阿弥陀如来と薬師如来を安置し、その境内に各々一株の杉の樹を植えたという。本社の杉のみ現在残り、町指定天然記念物「熊野神社の大杉」と呼ばれている。社内に鈴木重家の使用せる笈(オイ)一個と円光大師の作という不動明王の木像が保存されている。明治10年6月村社となる。
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