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神棚のまつり方

私たちの暮らしは、衣食住をもたらしてくれる大自然からの恵みに支えられています。生命の不思議さを思うと、神々の霊妙れいみょうな働きを思わずにはおられません。その恩恵に対する感謝と祈りを、私たちは「まつり」として表現してきました。

日本人は古くから地域のまつりと共に「家庭のまつり」も大切に守ってきました。あなたのご家庭でも是非、伊勢神宮と氏神うじがみさまのお神札ふだをおまつりして、日本人の心と伝統を伝えてゆきましょう。

神々は、誠を持ち、信仰ある人々を必ずお守り下さり、祖先も見えざる力を添えて、お助け下さります。誠の心をささげ、正しい道を踏み行うことが「まつり」です。

古来、「神は人のうやまいによって威を増し、人は神のとくによって運をう」、と言われます。

神社本庁(伊勢の神宮を本宗と仰ぐ全国八万数千神社の包括団体)は、敬神けいしん尊皇そんのうの教学を興し、その実践綱領として、敬神生活けいしんせいかつ綱領こうりょうを掲げております。

神棚は、神社でいただいてきたお神札ふだをおまつりする神聖な場所です。
神棚は、南向きか東向きにおまつりします。ただし、人の往来の多い場所や、階上がある場合、ちょうど神棚の上を人が行き来する場所はさけた方がいいでしょう。一般に、目線よりも高い位置、座敷や居間の鴨居かもいなどを利用して棚を作り、その中央に神殿を構えます。神殿の両側には、繁栄の象徴である榊を活けます。お水は毎日取り替えましょう。そして、神聖な場所を示すために神殿の正面に注連縄しめなわを張ります。
現在は、住宅事情も昔と異なり、なかなか理想の場所に神棚を設けることが難しいですが、できるだけ明るくて清らかな、環境のよいところを選んでおまつりすればよいでしょう。

 

お供えの仕方

神殿の前には祭器具を置き、神様がお召し上がりになるお米・お塩・お水を毎日お供えします。お供えした後は、お下がりとして家族でいただきます。

 

お札の納め方

神札ふだの種類によって、納め方の順序は決まっています。横に並べておまつりするときは、中央に伊勢神宮のお神札である神宮大麻じんぐうたいま、向かって右側に氏神うじがみさまのお神札、そして左側に崇敬すうけいする神社のお神札を納めます。重ねておまつりするときは、一番手前に伊勢神宮のお神札、後ろに氏神さま、次に崇敬する神社のお神札を納めます。

 

神宮大麻じんぐうたいまとは

神宮大麻じんぐうたいまは、天照大御神をおまつりする伊勢神宮のお神札ふだです。天照大御神は、日本人に稲を授けてくださった神さまで、古来より皇室の御祖神みおやがみとして、そして日本人の総氏神そううじがみとして尊ばれてきました。

神宮大麻は、神宮内で身を浄めた人たちの手により、いくつもの祭儀を経て奉製されます。まず、奉製を始めることを奉告ほうこくする 「大麻暦奉製始祭たいまれきほうせいはじめさい」から始まり、お神札の御用材となる木を切り出す際の 「大麻用材伐始祭たいまようざいきりはじめさい」、週に一度、出来上がったお神札をおはらいする「大麻修祓式たいましゅばつしき」が行われます。

このようにして奉製された神宮大麻は、人々が健康で幸福な一年を過ごせるよう祈りが込められています。

神宮大麻は毎年、年末になると地域の氏神うじがみさまを通して全国の家庭に配られます。古くなったお神札は、一年間ご加護をいただいたことに感謝し、氏神さまにお納めしましょう。神社では、浄火じょうかによってお神札を焼納しょうのうします。