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宮城の神まつり

宮城県でも、新年を迎えるにあたっては、家の内外を清掃し、門松をたてたり神棚に注連縄しめなわをはったり正月独特の飾りつけをします。特に農山漁村ではこの正月の飾りつけが盛んです。

その飾りの中核をなすものが、「きりこ」とか「ごへい」と呼ばれる各種の切紙です。毎年地元の神社の神職の手で奉製され、各家ごとに特有の意匠いしょうを持ち歳末に頒布はんぷされています。
それは本来、神の依代よりしろであったり、神への供え物であったり、神への祈願の表示でもあります。これら切紙類は、近世にまでさかのぼる伝統的なものであり、形も複雑で芸術的にも高い評価を受けています。

 

宮城県ではこうして家に正月の神さまを迎え、家族そろってお祝いし、一年の平穏無事を祈ります。
また、火や水の恩恵に感謝し、防火、防水のしるしとして、カマド(台所)には荒神あらがみさま、井戸には水神さまをおまつりしてきました。

 

私たちの日々の暮らしを通して自然に育まれ、伝えられてゆくものが文化や伝統です。家族のあり方、自然との触れ合い、祖先とのつながり、社会との関わり、そして、その中にある祈りのかたちと感謝の心こそ、親から子へと伝えてゆくべき日本の文化であり宮城の伝統なのです。