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一説に、後醍醐天皇延元年中のこと、将軍北畠顕家卿が吉祥院に戦勝祈願をしている最中、同院の本堂が兵火に焼かれ焼失したため、ここに新に戦勝と防火を祈願して熊野大権現をこの地に勧進して建立したという。当熊ノ入に古来在住している作間家が氏神として祀って来た当社を、文政8年8月15日同地の菊地三郎治・菊池庄吉の二家がこれを擁して長床を新築、慶応2年9月9日菊地萬之丞がこれを増築した。このようにして当地区の氏神として祭られるようになって行ったと伝えられる。