高砂神社 社殿竣工清祓並鎮座祭 例祭並社殿竣工奉祝祭
去る4月17日、仙台市宮城野区蒲生鎮座、高砂神社(鈴木雅香宮司)に於いて、御社殿再建の竣工清祓い並びに鎮座祭、翌18日には例祭並びに竣工奉祝祭が行われました。
高砂神社は万治2(1659)年、貞山運河掘削工事の成就を報謝し造営され、蒲生北部地区の鎮守として信仰されました。後、仙台新港造営の為、昭和47年に遷座するも、平成23年の東日本大震災の津波により社殿一切が流出いたしました。同年、仮社殿を造営、翌24年には、兵庫県高砂市鎮座、高砂神社より奉納された社殿に御祭神を奉斎、令和元年には仙台市の震災復興区画整理事業の換地処分により、現在の境内地へ移設が行われました。
震災後、同地区は居住制限区域となり、氏子は他地区への転居分散を余儀なくされた為、在りし日の地区の歴史を後世に伝えるべく、有志により再建計画が立ち上がり、山形技建株式会社(山形県村山市)に設計施工を依頼し、この度竣工の運びとなりました。
新型コロナウイルス感染症に配慮し、鎮座祭には、役員総代、発起人、施工業者、遠戚に当り、この度威儀物を奉納された登米神社(登米市登米町)春日英子宮司が参列。翌日の例祭並びに竣工奉告祭には前日に引き続き役員総代ら、また宮城県神社庁より副庁長村田守広氏(竹駒神社宮司)、旧氏子が参列されました。
祭典後には感謝状の贈呈式が行われたほか、特設会場にて奉祝行事が行われ、榊流青麻神楽(仙台市指定無形民俗文化財)が奉納されました。
祭儀終了に当り、村田副庁長は「震災直後の風景や、兵庫県高砂神社より社殿が奉納された経緯を知るものとして、この度、賛同者皆様、施工の匠の力により大変素晴らしい社殿が出来上がったことに感激いたしました。残念ながら氏子は離散せざるを得なくなってしまいましたが、心の故郷として末永く続かれることを祈念申し上げます」と挨拶を述べました。