『雅楽の夕べ 観月会』 開催
「月遅れ十三夜」の17日、亘理郡山元町の坂元公民館にて、「雅楽の夕べ 観月会」が開催されました。
当神社庁教化部は震災後の毎年、秋のお月見に被災地を慰問し、雅楽の演奏をとどける事業を行ってきました。
先の震災で山元町も震度6強を記録。町面積の4割近くまで津波が到達し、600名を超す犠牲者を出しています。
会場となった坂元公民館には、坂元神社(鈴木美智子宮司)の氏子をはじめ地域の市民約50名方が来場。教化部員らが、受付で資料のほか、
御皇室カレンダーとお土産を配布しました。
今回奏者は宮城野雅楽会を中心に、竹駒神社(千葉博男宮司)の神職・巫女5名が駆けつけました。
演奏は午後5時半に開演し、黒須貫 広報委員長(熱日髙彦神社禰宜)の司会により進行。
管絃・神楽のほか、恒例となった八島比呂 委員(熱日髙彦神社権禰宜)による神話の読み語りは「八岐の大蛇(やまたのおろち)」。
雅楽器の効果音を交え、須佐之男命(すさのおのみこと)の活躍を情感ゆたかに語りました。
最後は、唱歌「ふるさと」が来場した多くの市民と一緒に歌われ、なかには傷ついた地域の美しい山河を思ってか目元を押さえる方も―。
閉会にあたり地元の鎮守・坂元神社の鈴木宮司が来場の御礼をのべ、午後7時閉演となりました。