植樹祭
去る6月14日、多賀城市宮内に鎮座する八幡神社に於いて、「みんなの鎮守の森 植樹祭」が実施されました。
平安時代初期、奥州を制圧した坂上田村麻呂による勧請を始まりと伝える八幡神社。しかし東日本大震災で一帯は甚大な津波被害をこうむり、八幡神社も境内の木々の多くが塩害で枯れてしまいました。
震災から4年を経て、「鎮守の森」の復活を望む多くの氏子の熱い思いを受け、日本財団の共催、日本文化興隆財団の協力を得て植樹祭の実施となったのです。
午前中にご神前にて植樹奉告祭を斎行。定刻の午後1時、境内には総勢約一千名の参加者が集いました。
はじめに震災の犠牲となった方々へ黙祷が捧げられ、神社宮司ほか関係者の挨拶につづき、臨時の舞台に声優の小山茉美氏が登壇し神話読みかたりが行われました。
題材は、アマテラス大神・ツキヨミ命・スサノオ命の誕生から天岩戸の神話まで。情感ゆたかに、時にコミカルに語りかける小山氏の物語に、とくに子供たちが目を輝かせ耳を傾けていました。
植樹は2時過ぎから実施され、参加者は専門家からの植樹指導にしたがい、御社殿を囲むように一株一株丁寧に植えていきました。今回植樹されたのは、白樫など常緑広葉樹25種、株数にして全6,024株。植樹を終え、参加者のひとりは「鎮守の森の復興に向け、また一歩進むことができました」と笑顔で話していました。