『鎮守の森の銘木』 第9回 南三陸町 払川 千本桂
田束山麓の払川集落にある桂の巨木で、根元から無数に株立ちしている様子から「千本桂」と呼ばれています。ここは旧道の分岐点で、桂の根元には馬籠、伊里前、入谷方面への道筋を示した江戸時代の道標が立てられており、また室町時代のものと思われる板碑も見られます。払川集落は田束山の西の御坂口、穢れを祓う「祓い川」でしたので、かつては信者の往来で賑わったものと思われます。
所在地 : 石巻市湊字牧山七 →リンク
樹 種 : モミジ
石巻市湊牧山にある零羊崎神社の境内には、零羊崎神社の中興の祖である栄存法印を祀る栄存神社が鎮座しています。
栄存法印は、豊臣秀吉の重臣として知られる片桐且元の孫で、江戸時代初期に石巻に赴き、霊山牧山の再興と石巻の発展に多大なる功績を残した人物でしたが、有力者にねたまれ無実の罪で女川江ノ島に島流しとなり、かの地で非業の死をとげました。
栄存法印は、葉が九つに裂けた珍しい「九譜(ここのふ)のモミジ」を大事にしていたと言われております。栄存神社の前には、栄存法印由来と言われる「九譜のモミジ」の大木が生育していましたが、残念な事に20年程前に嵐より倒壊してしまい、現在は見ることはできません。
しかし、零羊崎神社の境内には、栄存法印を偲んで沢山のモミジが植えられており、春から夏は新緑、秋には紅葉と、参拝に訪れる人々の目を楽しませております。
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